訪問看護師で働くとは?②~これだけは知らないとマズイ~

 訪問看護の就職先選びについて、入職をしてから後悔しないために、絶対に押さえて欲しいポイントが3つありますので、お伝えをします。

■訪問看護の事業所で押さえるべきポイント3つ

 1、運営母体を確認しましょう。

 2、オンコール体制を確認しましょう。

 3、利用者の特徴を確認しましょう。

それぞれについて詳しくみていきます。

 

 

1、運営母体(運営者)を確認しましょう。

ポイントを3つと書きましたが、その中でも圧倒的に大事だと思っているのが”運営母体”についてです。

具体的にどういうことか?訪問看護を運営している法人の種類として、医療法人、社会福祉法人、株式会社、有限会社等いろいろあります。まずここが病院や老人保健施設、特別養護老人ホームとは大きく違うところです。例えば特別養護老人ホームは社会福祉法人でしか運営ができません。だからと言って社会福祉法人格を取得しようと思ってもいろいろな制約があるので、一般人で特別養護老人を開設しようと思ってもそんなに簡単にはできません。

ところが、訪問看護の場合はどうでしょうか?国は病床を減らして在宅へ移行していきたいので訪問看護ステーションはどんどん増やしていきたいです。そうすると訪問看護ステーションの開設についての基準は特別養護老人ホームに比べるとかなり緩いです。ですので、看護師さんが仲間を集めて立ち上げているようなステーションも多くあります。

ここからが、重要なポイントです。

訪問看護ステーション数.png

ご覧のグラフからもわかるように訪問看護ステーションは年々増えていますが、その内訳をみると注目すべき点があります。それは廃止・休止のステーションの数です。H26年からH27年にかけて800件弱の稼働数は増えているのですが、それに負けないくらい524件のステーションが廃止・休止になっています。

これはどういうことかと言うと、

訪問看護ステーションは毎年どんどん開設されているがどんどん潰れているということです。

ここ数年の流れで言うと開設から1年くらいで潰れてしまうケースが多いです。

ここに運営母体が大きく影響しているのです。私が実際に採用をお手伝いした訪問看護ステーションがあるのですが、残念ながら2年持たずに潰れてしまいました。

運営母体は株式会社、代表は医療とは全く別の電子部品を扱っている会社の社長さんでした。なぜ、訪問看護ステーションを開設しようと思ったかを聞いたところ、電子部品の会社の税理士さんから話を持ちかけられ、儲かりそうだからやってみようかなということでした。

訪問看護ステーションは常勤換算で2.5人いれば開設できますので、比較的開設することまではハードルが低いと思います。ただし、そこから実際に看護師さんを集めて、利用者さんを集めてとなると、医療・介護業界の素人の方が参入しても、うまく行くわけがないのです。

 

ところが、こういうステーションのほうが看護師さんを採用するのに必死なので給与が高かったり、言い値だったりします。そこに給与を目当てに飛びついてしまった看護師さんが、結局ステーションが潰れてしまい、自身の首を絞めることになってしまうのです。

 

ここでこれまでの振り返りで、運営母体を確認する際のポイントです。

・運営法人は医療介護業界でしっかりと根付いた法人なのか?

・代表はどういう想いで訪問看護ステーションを立ち上げたのか?

この2点は頭に入れておくといいと思います。

 

2、オンコール体制を確認しましょう。

訪問看護はほとんどの事業所で24時間体制をとっていますのでオンコールがあります。

オンコールなしと言われて「やったー!ラッキー!!」となる前になぜオンコールがないのかを確認した方が良いでしょう。

確認するポイントとしては、まずはオンコールを何人で回しているのか?

例えば5人の常勤で回しています。ということであれば、1ヶ月30日だとすると単純計算で30÷5=6なので1ヶ月に6回持つということになります。

それと合わせて、6回の持ち方もステーションによって異なりますので、念のため確認をした方が良いでしょう。例えば連続で3日持つような当番制だったり、1日交代だったり、この辺りはステーションごとに異なるので、実際に働くイメージが持てるまで確認をした方が良いでしょう。

ここで少し、前に戻るのですが訪問看護ステーションは2.5人で開設できます。が基本的にはオンコールも対応していく必要があります。例えば常勤3人だった場合、オンコール当番は月10回です。正直これはなかなかの負担です。訪問看護ステーションの経験がなくて、新たにチャレンジするという方であれば、教えてもらえる環境等も含めて、最低でも5.6人はいるステーションをオススメします。前回紹介したW部長の医療法人は3つのステーションも持っていましたが、20名程度いますので、訪問看護を未経験の方にも非常にご紹介しやすい訪問看護ステーションでした。

 

3、利用者の特徴を確認しましょう。

訪問看護を利用する方も病状は様々です。高齢者ばかりではありません。最近では小児を専門としているステーションや精神科を専門としているステーションも多くあります。あとはターミナルの方がどれくらいいらっしゃるかというのも大事かと思います。

ターミナルの利用者の数や月にどれくらい看取りをしているかというのは、忙しさややりがいというところに影響することが多いので訪問看護をする上では、重要なポイントだと思います。なるべくであればこれまでの自身の経験が活かせる方が、不安も少しは和らぐかと思いますので確認をしてみてください。

■まとめ

3つのポイントを紹介しました。訪問看護は社会的にも需要が高く、今経験をしておくことで将来の自分にも絶対に返ってくる職場だと思います。ただし、社会的な需要が高い分、お金というところが先行して利益重視で参入してくる法人も一定あります。そういった法人の目先のお金だけに惑わされないように、是非、3つのポイントをしっかり確認して、納得いく就職をしてもらえると嬉しいです。