18年のブランクを乗り越え再就職した理由とは?

私が数年前に担当させていただいた看護師さんでこんな方がいました。

ベテランナース.png

看護師 Aさん 

51歳 ブランク18年 

ご主人、18歳の息子、16歳の娘、4人家族

ご縁があって私が担当をさせていただくことになったので、まずは、お話をいろいろと聴かせていただきました。

 

■Aさんのこれまでの歩み


ご出身は九州ですが、看護学校の関係で18歳のときに名古屋に出てきたそうです。21歳のときに看護師の免許を取得され、名古屋市内の総合病院のNICUに配属になりました。入職から5年目でご結婚をされ、その後、めでたく妊娠が分かり、産休を取得されました。ご主人の実家は愛知県内ではあったのですが、まだ働かれていたこともあり、子供のことであまり頼りにはできないような状況でした。また、ご主人も自営業でほぼ休みがないような状態で働いていたので、復帰をしようかどうかは相当、迷ったそうなのですが、子どもが1歳になるくらいのタイミングで復帰をされました。託児所に預けながら夜勤もされていたそうです。

その後に、2人目の妊娠が分かりました。この時も、産休を取るか迷ったそうです。Aさんは看護師という仕事にとても誇りを持ちやりがいを感じていと仰っていました。これは話をしている中でも伝わってきました。ただし、2人の子育てがあることを考えると、まずは子育てを優先しないといけないことと、今の家庭の状況からは復帰するイメージが持てずに退職をされました。

その後は、下のお子さんが保育園に行くタイミングで看護師としての復帰も考えたとのことでしたが、ご主人さんのお仕事の手伝いもあり、看護師としての復帰は諦め、自営業のお手伝いをしながらもたまにスーパーのレジ等のアルバイトもしていたとこのとです。

 

■登録のきっかけ


どうして、このタイミングで登録をしてもらったのか?ということを伺いました。

すると

1、子供の学費のため。

2、もう1度看護師として頑張りたい。

という2つの理由が出てきました。

1つ目の理由には少し違和感がありました。どうしても学費が足りないという方であればおそらく、もっと早くに看護師として復帰をされています。スーパーのレジ打ちのバイトなんかするよりは、絶対に収入は良いです。少し話を聞いてみると、やはりご主人の収入がそれなりにあるので、自分が働かなくても、なんとかやっていけるくらいの生活ではあったそうです。

ただ、子供も少し大きくなり、自由な時間も増えたため、半分時間潰しでアルバイトをしていたと言います。

なぜ、そのタイミングで看護師として復帰しなかったのか?そのタイミングで既に10年のブランクがあり、看護師としての現場復帰には不安があったそうです。

確かに、医療従事者のお仕事は、人の生死に関わる仕事ですので責任感のある方ほど、復帰に足踏みをする方が多いです。

 

■なぜ18年が経ったタイミングで登録をしたのか?


下の子も無事に志望校に合格して高校に入りました。そして、しばらく時間は経つのですが、ある1つのきっかけがAさんの背中を押しました。

それは、下の娘さんと何気なく進路の話をした時でした。なんと”看護師”という言葉が娘の口から出てきたのです。おそらく娘さんはお母さんが看護師だからとかそういうことではなく、なんとなくというくらいのつもりで言ったのでしょうが、そこからAさんの”看護師”魂に火がついたのです。

上の子は男の子なので、そんな話は一切なかったのと、これまで自分が看護師だったみたいな話もあまりしてこなかったので、本当にびっくりされたようです。

これを機にAさんはもう1度”看護師”として頑張ることを決めたそうです。

18年ものブランクがあり、紹介会社へご登録いただくということは、とても勇気のいることだと思います。その意思決定の背景にはきっとその方にとって大切な”意思”があるのです。その意思を汲み取り就職活動のお手伝いをするのが紹介会社の担当者の介在価値です。

「私のような看護師を雇ってくれるところはあるのでしょうか?」

不安だらけの職探しだったと思うのですが、私なりに精一杯お手伝いをさせていただきました。こんなエピソードを聞いたらなんとか力になりたい。誰しもがそう思うでしょう。

そんなスタートだったのですが、結果として、Aさんは、お人柄も素晴らしく面接を受けた特養とデイサービスの両方から是非、来ていただきたいという内定をいただき、特養で看護師としての再スタートを切ることになりました。

きっとAさんは多少の困難があっても、利用者さんのために生き生きと働いてもらえると思います。

医療従事者は不足しています。

こういう看護師さんが1人でも増えて少しでも従事者不足が解消していけばいいなと心から思います。